光学式5軸ボディ内手ブレ補正のイメージ(SONY公式サイトより)

旅は一期一会、思い出の一瞬は出来るだけ綺麗な写真に残しておきたいのが人情ってもんです。

それ故に皆さんカメラ選びは真剣になっているかと思いますが、何を隠そう僕もその中の一人と言う事で、皆さんと一緒に良いカメラを見つけていければと思いますので宜しくお願い致します。

旅カメラを選ぶ基準は皆さん色々あって、例えば解像度重視だったり高感撮影に強いだとか、軽く機動性に優れたモデルだったり様々な観点から検証検討していると思いますが、手ブレ補正なんかもカメラ選びの1つのポイントにしている方も多いのではないでしょうか?!

恐らく皆さんもカメラを選んでいると1度は「5軸ボディー内手ブレ補正」と言う言葉を聞いた事がありますよね?

少し前までは手ブレ補正はレンズ側にある機能だというイメージがあったので、5軸?ボディー内?と思った方も居るんじゃないでしょうか。

まずは、僕もそうだったんですが「5軸手ブレ補正」と言われてもピンと来ない方がほとんどだと思いますので、まずは「5軸手ブレ補正」とは何ぞやと言う事について調べていきましょう。

そして今回のお題なんですが、最近各社から徐々にボディー内手ブレ補正機能付きのモデルが増えてきたので「 光学式5軸ボディ内手ブレ補正 は必要か?!」と言う事について考えていこうと思います。

5軸ボディ内手ブレ補正 とは?!

大体の皆さんは手ブレ補正と言われれば、何となく想像がつくと思うので、「5軸」と「手ブレ補正」は分けて説明いたします。

「手ブレ補正ぐらい分かるよ」という方は「5軸とは?!」の説明までスルーしていただければと思います。

~手ブレ補正とは~

まずは手ブレ補正ですが、分かりやすい例で例えると、歩きながらスマホで動画撮影した際、どうしてもスマホが揺れてしまうので撮影した動画がグラグラと揺れ、見ずらい動画になってしまいますよね。

そのグラグラを補正して撮影時のブレを抑える機能が手ブレ補正です。

また、手ブレ補正には光学式電子式の2種類に分けられますが、一眼レフボディーやレンズに搭載されている手ブレ補正は主に光学式になります。
※電子式と光学式を組み合わせたハイブリッドタイプの製品もありませす。

光学式と電子式の違いは、光学式が機械的(物理的)にブレを抑える仕組みに対して電子式は画像処理エンジン(ソフトウェア)によりデジタル的に修正します。

続いて光学式と電子式の手ブレ補正のメリットとデメリットを簡単に説明します。

~光学式~
〇メリット
撮影した画像に処理を加えないので画質面で有利。
×デメリット
物理的に手ブレを抑える装置をカメラ内に組み込む必要があるので、サイズが大きく重くなりコストもかかってしまう。

~電子式~
〇メリット
画像処理エンジン(ソフトウェア)によって補正するので小型化可能、コスト面でも有利。
×デメリット
撮影した画像を切取って処理するので、一般的には画角が狭くなり画質面で不利。

~5軸手ブレ補正の「5軸」とは?!~

光学式5軸ボディ内手ブレ補正のイメージ(SONY公式サイトより)

それでは次に「5軸って何ですか?」って事なんですが、参考までにSONY公式サイトよりこちらの画像をご覧ください。

1⃣ Pitch(ピッチ)
2⃣ Yaw(ヨー)
3⃣ X(左右)
4⃣ Y(上下)
5⃣ Roll(ロール)

どうやらこれら5種類の軸が「5軸手ブレ補正」の「5軸」にあたるようです。

それにしてもピッチとかヨーって言葉どこかで聞いたこと有りませんか?

僕は真っ先に飛行機の操縦で使われている言葉を思い出しましたが、カメラを飛行機に置き換えるともっと分かりやすいかもです。

5軸手ブレ補正を紙飛行機に例えてみた画像

この飛行機がカメラだとして乱気流で機体があらゆる方向に揺れても5軸手ブレ補正が効いていれば中のセンサーは揺とは反対方向に動いて常に中心の位置からまっすぐ前を向いていると言ったイメージです。

では一旦整理してみます。

「5軸手ブレ補正」とは上記で説明した5つの軸に対してブレが発生した際に物理的な装置によって補正して手ブレを軽減するシステムと言う事ですね。

そんな訳で「光学式5軸ボディー内手ブレ補正」はとても優秀な機能であると言えそうです。

5軸ボディ内手ブレ補正は必要か?!

~どの程度手ブレは発生する?~

それでは実際に「5軸手ブレ補正」は必要なのかと言う事について考えてみようと思いますが、まずは手ブレがどの程度発生するのかについて検証してみますので、上の写真を見ていただきたいと思います。

こちら4枚の写真はバリ島で見つけたお洒落なレストランの壁を手持ちで撮影したものになります。

撮影機材はパナソニックDC-GF9Wにセットレンズの単焦点25mm/F1.7を装着して撮影しております。

こちらのカメラとレンズは手ブレ補正機能は搭載されていませんが、4枚中1枚が手ブレ発生してしまった状況です。

手ブレ補正機能が無いボディーとレンズの組合せですが、日中ならそれほど手ブレが発生した写真はありませんでした。

では次に夜に撮影した写真をご覧ください。

こちらの写真は夜のバリ島にてケチャックダンスを撮影したものですが、先程の写真と同じカメラとレンズを使用しております。

見ていただければ一目瞭然なんですが、極端に手ブレの発生率が上がってしまいました。

これは何故かと言うと、夜間では明るい場所と同じ設定で撮影すると真っ暗な写真になってしまうので、ISO感度を上げてシャッタースピードを遅くすることによって撮影する必要があるんですけど、そのシャッタースピードが遅くなったことによって手ブレする確率が上がってしまうという事なんですね。

それでは次にレンズを変更して手ブレ補正付きの LUMIX G VARIO 12-32mm / F3.5-5.6 ASPH. / MEGA O.I.S. で撮影した写真です。

こちらもバリ島にてレゴンダンスを観に行った際の写真なんですが、夜間にもかかわらず手ブレする確率があきらかに低くなりました。

~手ブレ補正は特に夜間の撮影に有利!~

以上の結果から手ブレ補遺が無くても日中の明るい場所での撮影で、シャッタースピード1/125秒より早く設定出来ればそこまで手ブレの心配をする必要はなさそうです。

しかしながら夜間や暗い場所の撮影など、シャッタースピード1/100秒より遅くなってしまう場合は手ブレ補正機能が重宝してくるという結果になりました。

また、ボディー内5軸手ブレ補正付きのカメラなら、レンズに手ブレ補正機能が無くても手ブレ補正がかけられるのでオールマイティーに使えて便利だという事になりますね!

ちなみにレンズの手ブレ補正はY軸、X軸の2軸に対して有効です。

~5軸手ブレ補正のメリットとデメリット~

では「5軸ボディー内手ブレ補正」のメリットとデメリットをあげてみましょう。

〇メリット
・5軸の手ブレに対して有効なので、レンズの2軸よりも強力
・レンズに手ブレ補正機能がない物でも大丈夫
・夜間など暗い場所での撮影に有利
・望遠レンズを手持ちで撮影する際に有利
・シャッタースピードを遅くして撮影する際に有利

×デメリット
・ボディーが大きくなり重くなる
・値段が高くなる
・複雑な構造になるので耐久性が心配

まとめ

結果的に「5軸手ブレ補正」があればあった方が絶対に良さそうですが、旅カメラとしては「ボディーが大きくなり重くなる」というデメリットが少し痛い所です。

僕の個人的な見解になりますが、少し重くても機能性重視だという方は断然、5軸手ブレ補正機能付きのカメラをお勧めします。

それに対してやっぱり機動性が1番という方は、ボディー内手ブレ補正機能は無くてもレンズ側に手ブレ補正機能が付いているものを選べばそれでも十分なのではないかと考えます。

また、手ブレ補正機能は万能ではないので、普段から撮影の際は脇の下をしっかりしめ、正しい構え方で撮影するように心がけるのが大切です。

そんな訳で、この記事が少しでも皆さんのカメラ選びの参考になれば幸いです。

それでは皆様良い旅を!

おまけ

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